2012年9月5日水曜日

埼玉県立特別支援学校塙保己一(はなわほきいち)学園

 県議会の民主党・無所属の会の議員の皆さまと、埼玉県立特別支援学校塙保己一(はなわほきいち)学園を視察調査させて頂きました。
 同校は、川越市に所在し埼玉県立で唯一の盲学校で、開校105年目を迎えます。生徒数は100名で、全国7位の規模とのこと。校名にある「塙保己一」は江戸時代後期に活躍した盲人の国学者であり、校名に人物名が入るのは非常に珍しいとのこと。
 幼稚園児相当の子どもから、専門学校生相当の年齢の方までが将来の自立に向けて教育を受けています。高等部専攻科では、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師などの免許取得を目指すコースがあります。
 熱心な校長先生の指導のもと、子どもたちが活き活きと授業を受けている姿が印象的でした。


 午後からは、狭山市にある民間の「学習総合支援センター アクト・コア 埼玉狭山教室」を視察調査させて頂きました。
 同センターでは、ADHD(注意欠陥・多動性障害)や知的障害、LD(学習障害)、自閉症、アスペルガー(高機能自閉)など学習上の問題を抱えた子どもたちの、学習支援を行なっております。現在約100名の子どもたちが学校などでの授業が終わった後に、塾に通うような感じで学んでいます。学校ではなかなか難しい個人個人にあったケースバイケースでの、学習支援やしつけを行なっており、効果を発揮しているとの事です。
 類似の施設は全国でもこちらと、同センターが運営する杉並教室の2カ所しかないとの事です。行政からの補助金なども無いようで運営は大変なようです。
 ちょっと気になったお話は、最近は子ども医療費の無料化がどこの自治体でも進んできて、ADHDの多動を抑える為の薬を服用させる事が多いとのことですが、副作用なども懸念されるとの事でした。
 障害の内容に合わせた適切な教育方法の確立は、まだまだ取り組みが始まったばかりで、行政でも積極的に研究を進めていく必要性を感じました。
 文科省では、障害児教育について普通学校へ通学しやすくする為の取り組みを始めるようです。
http://mainichi.jp/area/news/20120905ddg001100005000c.html